この度、長年各種サービスのアカウントで利用していたアイコンを刷新したので、そのことについて記しておこうと思います。
新旧アイコン比較
以前まで利用していたアイコンはこちらです。

そして、今回新しくなったアイコンがこちらです。

旧アイコンは水でできた魚をリアルなテイストで描いたものでしたが、新アイコンはフラットなテイストになりました。
なぜ変えようと思ったのか
旧アイコンは、大学時代にTwitterを始めたことをきっかけに使用し始めました。
当時はアイコンを自分で作るなんて発想がなかったため、ネットから拾ってきたものそのままです。
どのサイトからダウンロードしたのかは覚えていませんが、現在改めて画像検索をしてみると、以下のサイトがヒットします。
ライセンスとしては「非営利的な利用」という説明がついているので、SNSのアイコンとして利用する分には問題なさそうです。
しかし、ものづくりをする人間としてはできるだけ自作したものを使いたいという欲が年々強くなってきていました。
モチーフ
僕は各種アカウントのidをsalmoncodeにしているので、アイコンは鮭を基本的なモチーフにしようと思っていました。
そこで、旧アイコンの構図と同じように鮭の横顔を描いたらよいのではないかと考えました。
そして出来上がったのがこちらです。

ちなみに、鮭の横顔を上手に描く自信がなかったので、妻にお願いしてIllustratorで描いてもらいました。
ぱっと見で「魚の顔だな」とすぐわかります。それも、口先が尖っていて鮭ということが分かりやすいです。
ところが、プロトタイプを制作したことで、このアイディアの問題がいくつか浮き彫りになりました。
「魚」という情報しかないので、「漁業関連の人?」という印象を抱かれそう
この問題に気づいたことで、自分の中に「アイコンからは自分の情報を読み取ってほしい」という要求があることにも気づけました。
右で切れる絵のため、実用上の問題がありそう
この問題は大きく、例えば円形のアイコンとして切り抜かれる場合にパーツがはみ出てしまいます。
逆に、Tシャツのプリントなど枠が広いものへ載せたときには境界が不自然になります。
また、ベクター画像としてはオープンパスにする必要があるという点でも、さまざまなシチュエーションで不具合の元になりそうです。
これらの問題への対処として、モチーフのレギュレーションを以下のように決めました。
- 魚(できれば鮭)要素と、プログラミング要素を組み合わせる
- オブジェクトだけで完結し、見切れる必要のないモチーフにする
その結果生まれたのが、こちらのモチーフです。

描かれているのは「コードに使われる文字で書かれた魚」です。
最初のアイディアのシンプルさを損なわずに、前述した二つのレギュレーションを守ることができました。
色の選定
続いて、色について検討しました。
配色の希望は以下のように考えました
- ライトテーマでもダークテーマでも馴染むようにしたい
- 他のアイコンと色被りしたくないため、背景と合わせて2~3色くらいにしたい
- モチーフは「魚」だけを表現しているので、鮭であることを色で表現したい
これらを基に配色を決めた結果、以下のようになりました。

魚を水色で表現し、目の部分は鮭色にしました。
背景色はそのどちらとも喧嘩せず、また周囲が白黒のどちらでも馴染むグレーにしました。
所感としては、なかなか良くなったなと思いました。
しかし、実際にサービスのアイコンに設定してみると問題に気づきました。
アイコンの印象が薄い
背景にグレーを採用したことで、アイコンの印象が薄くなってしまっているのです。
今時 #666
は様々なサイト(それもフッターなどに)に利用されているからかもしれません。
縮小すると見づらい
これはオブジェクトが文になっているため全体としては横長の長方形に見えており、小さくなったときに形の印象が消えてしまうからではないかと考えられます。
そこで、配色のモチーフを以下のように決めました。
- 自分の好みを反映させた、個性的な背景色にする
- 縮小しても見やすくする。
これらを基に配色を試行錯誤した結果、以下のようになりました。

僕は青系統の色が好きなので(旧アイコンも青系)背景色は青色、中でも落ち着いた雰囲気のインディゴ色にしました(視認性のため少し明るめにしています)。
縮小への耐久問題は配色だけで解決するのが難しかったため、魚を顔だけにすることで改善しました。
パーツが減ってシンプルになり、また全体では横にした円錐のような形なので、縮小した際にもユニークな印象が残ります。
さらに、パーツがそれぞれ独立しているため、初めのアイディアにあった問題は生じません。
各種サービスのアイコンを実際に変更してみたところ、特に不満もなくいい感じだったので、これで完成としました!
おわりに
アイコン作りの作業はとても楽しかったです。
形や色に落とし込んでいく過程で、アイコンにこめる意味や実用上の制約を普段よりも意識することになりました。
今回の完成物は非常に気に入ったので、(微修正はするかもしれませんが)永く使おうと思っています。
最後に、アイコン制作を手伝ってくれた妻に感謝します。